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脳卒中の予防、治療法
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脳卒中になる可能性を少なくするには、まだ若いうちに予防について考えるべきである。
予防法をお教えしよう。
定期的に健康診断をうけて、自分の危険因子を見つける。
定期健診では、医師は問診し、体重を測定し、血圧を測り、コレステロール値・血中脂肪・血糖値などをチェックし、ライフスタイルや習慣(喫煙や運動)を調べる。
それから、なんらかの対策が必要だと考えたら、それを実行するようにすすめる。
高い血圧を正常値に下げる
これは、年齢をとわず、自分で唯一できる脳卒中予防に欠かせない対策である。
ただし、血圧は継続的にチェックすること。
45歳のときに正常値だったからといって、46歳になってもそうだという保証はまったくないのだ。
最低血圧(拡張期血圧)が正常であるかぎり、最高血圧(収縮期血圧)は重要ではないと思っている人が多い。
これは重大な誤りだ。
最低血圧であろうと最高血圧であろうと、血圧の上昇は脳卒中の大きな危険因子である。
高くなってしまった血圧を正常値にする方法はいくつかある。
肥満の人は、よぶんな体重を落とすだけでも効果があるだろう。
運動の習慣も血圧の上昇を抑える効果がある。
高血圧症の多くは塩分依存性ではないが、低塩食が有効な人もいる。
塩分については、つぎのような事実がある。
加工してない食べ物が一般に塩分が最も少ない。
いちばん問題なのは、食事に含まれている塩分の75パーセントが、ホットドッグ、缶詰食品、冷凍ピザといった加工食品にひそんでいることだ。
食卓に塩入れを置かないだけで、塩分の摂取量を10パーセント減らせる。
調理のときに好みの塩味にしておくだけで十分である。
塩分摂取量の約15パーセントが、ニシンの塩漬けのようなあきらかに塩からい食品からとられている。
意志が強ければ、こうした食べ物をあきらめるのはかんたんだ。
外食にも問題がある。
わたしは中華料理が好きだ。
お気に入りのレストランで注文するチャーハン一皿に3グラムの塩分が含まれており、
魚介類の揚げ物一皿には5グラムもの塩分が含まれていると知ったとき、
わたしがどんなに情然としたかおわかりいただけるだろう。
食品の包装についているラベルをかならず読むこと。
リン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、硝酸ナトリウムなど、どんなかたちにせよ、その食品にどのくらいのナトリウムが含まれているかを調べる。
果物や野菜の豊富な食生活のほうが、おそらくナトリウムの制限よりもずっと重要だろう。
果物や野菜に含まれているカルシウムやカリウムが、ほかの予防法とは関係なく、血圧を下げてくれるからだ。
血圧が上昇してしまったら、最後にはおそらく薬物療法が必要になるだろう。
降圧剤は性欲を減退させるほか、不快な副作用があるとひろく信じられている。
だが、そんなことはない。
最近の降圧剤は、とくに少量ずつ服用すれば、我慢できない副作用もなく、効果的に血圧を下げてくれる。
ただし注意しておきたいのは、こうした降圧剤のなかには効きすぎるものがあることだ。
60歳以上で、ほかに健康上の問題がなければ、まず利尿剤を使ってみるとよい。
利尿剤は現在使われている薬のうちで最も費用がかからず、副作用もほとんどない。
高血圧の患者に利尿剤を試させずに、さっさともっと高度で費用もかかる薬物療法を始める医師が多すぎる。
「まず利尿剤を」との提言にも例外はある。
どの降圧剤にしろ、まず最低の服用量から始めること。血圧が突然急激に低下するのも脳虚血をひきおこすおそれがあるからだ。
予防的頸動脈手術(動脈内膜切除術)というものがある。定期健診で、頸部の動脈を聴診したら「雑音」が聞こえたとする。
これは聴診器の下の動脈が動脈硬化によるプラークで狭くなっていることを示している。
たとえなんの症状もなくても、この聴診結果は前に述べた頸動脈スキャン検査で調べるべきである。
たとえば60パーセント以上も動脈が狭くなっているとわかり、それが原因と考えられる神経症状があれば、そのプラークをとりのぞかなければならない。
しかし、プラークはあるが、どこもなんともない場合はどうすればよいのか。
アスピリンや抗凝血剤の服用ですますべきか。
それともプラークをとりのぞくべきか。
医師の意見は一致しています。
別に症状がなくても、動脈が60〜70パーセント以上狭くなっていたら、通常はプラークを切除すべきだというのである。
この合意に達したことで、1996年には動脈内膜切除が10万例以上おこなわれた。
そのわずか6年前には6万8000例であった。
現在ではもう外科手術が唯一の選択肢ではない。
狭くなった動脈を、冠状動脈の場合とおなじように、小さな風船を入れてひろげたり(バルーン血管形成術)、ステント(網状の管)でひろげることさえおこなわれることが多い。
ステント法は、狭くなった動脈に(前にバルーン血管形成術をしていても、していなくても)固い支えを挿入してひろげる。
ただし、この方法はまだ開発されたばかりで、合併症の発症率が高い。
正しい食生活は脳卒中予防にきわめて有効である。
脳卒中のあきらかな危険因子は脂肪、それも動物性の飽和脂肪とコレステロールである。
そこで、全乳、チーズ、クリームのかわりにスキムミルク、低脂肪チーズ、その他の低脂肪乳製品を食べることをすすめる。
また、もっぱら果物や野菜、魚(少なくとも週に2回)、パスタ、米、パン、シリアル中心の食事にすること。
ある研究によると、数年間一日1本のニンジンを食べた女性たちには脳卒中が68パーセント少なかったそうだ。
タマネギも血液を薄めるのでよい。
ニンニクにも血液を薄める効果がある。
ホウレンソウも脳卒中(そして心臓発作)のリスクを低くする。
卵黄は週に三個までにすること。
肉類は脂肪のついていないものを食べる。
つまり、赤身の肉を買い、脂肪を切り落とし、鶏肉は皮をはいで調理する。
そして、油を使った料理よりも、焼いたり、蒸したり、あぶったり、茄でる調理を習慣にすること。
コレステロール値がいわゆる正常範囲にあっても、脳卒中や一過性脳虚血発作を予防するためにコレステロール降下剤スタチンを服用することを、FDA(食品医薬品局)が認可した。
こうした薬剤が心臓疾患をもっている人の脳卒中の発症率を少なくとも30パーセント、健康な人の場合は14パーセント少なくするということが立証されている。
しかし薬に頼らなくても、動脈硬化になる危険性を減らすようなこと、
つまり、運動・理想体重の維持・適切な食生活は、脳卒中になる危険性も減らす。
また、最近の研究によると、キャノーラ油の成分であるアルファリノール酸も有効とのことだ。
日本では、近年脂肪の摂取が増えてきているが、つねに高かった脳卒中の率は低下してきた。
そのいっぽうで心臓発作の患者数が増えてきている。
これは、心臓発作と脳卒中では起こるメカニズムが違うということを示唆している。
必要とあれば血液を薄める(抗凝血剤)
心房細動がある人は脳卒中になる危険性が高い。
それは、心臓の不規則な律動によって、小さな血餅が心臓内にできやすいからだ。
そうした血餅のひとつが心臓から押し出されて脳へ運ばれ、動脈を詰まらせる。
その可能性を低くするには、血液を「薄める」しかない。
それに最適の薬剤がワルファリン(「クマジン」)という抗凝血剤である。
じつは、ワルファリンは殺鼠剤でもある。
ネズミはこれをある量食べると出血して死ぬ。
しかし、人間はそんなことはない。
ワルファリンを服用しているときは、血液を定期的に検査して、濃すぎもせず薄すぎもせず、ちょうどよい加減に保つようにするからだ。
そこがワルファリン療法の欠点でもある。
服用量を調整するには、3週間か4週間ごとに血液検査をうけなければならないし、使いすぎると内出血の危険がある。
事故にあったり、緊急手術を要する場合、出血がとまらなくなるおそれもある。
とはいえ、功罪を考えたうえで、心房細動の大多数の患者はワルファリンを服用すべきだということで医師の考えは一致している。
ところが残念なことに、この薬剤を必要としている患者で処方してもらっているのは、現在のところわずか4分の1にすぎない。
出血性潰瘍をはじめ、抗凝血剤の服用が悪影響をおよぼす疾患がある場合は、いうまでもなく服用してはならない。
ワルファリンの不都合な点やリスクを考えて、アスピリンが血餅を運ぶのをふせぐ働きをするのかどうかを調べる研究が慎重におこなわれた。
どのような結論に至ったか。
血液を薄めないよりはましだし、ワルファリンを使えない場合にはアスピリンを使うべきだが、ワルファリンほど有効ではない、というものである。
禁煙したら2〜5年以内で脳卒中のリスクが下がる、ということを知らない人が77パーセントもいる。
脳卒中の場合も、禁煙には即座にあらわれる利点があるのだ。
タバコの煙を吸いこむたびに、脳をはじめ、体じゅうのどんな太さの動脈も痙攣を起こす。
動脈に小さなプラークがすでにできていると(たいていの成人がそうだが)、そこに痙攣による発作がくわわれば、少なくとも一過性脳虚血発作や小発作をひきおこすおそれがある。
糖尿病の人は、血糖値のコントロールが脳卒中の予防に欠かせない。
慢性的な高血糖は、脳をはじめ体のあらゆる器官で血管障害が起こる前ぶれとなる。
十分な葉酸をとるのも、脳卒中の少なくとも15パーセント(おそらくそれ以上)をふせぐ重要な手段である。
このビタミンを少なくとも400ミリグラム含んでいる食事をとること。
ほとんどの複合ビタミン剤にこの量の葉酸が含まれている。
葉酸は心臓疾患の予防にもなり、妊娠中の女性なら先天性異常の防止にもなる。
カテゴリー:脳卒中
脳卒中の治療は迅速にする
脳腫瘍は、年間1万人以上に発症し、自覚症状もさまざまで、単なる頭痛だと放っておけば死に至ります。
新たな治療を切り拓く清水庸夫先生と、世界が注目する最先端の「サイバーナイフ治療」を紹介します。
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脳卒中の治療のキーワードは「時間」である。
ある大がかりな研究によると、脳卒中患者で24時間以内に医師の診察をうけた人は半数以下、2日以上もほうっておいた人が3分の1もいるとのことだ。
しかも、脳卒中をひきおこす血餅を溶かして命を救う新しい薬は、症状が出てから三時間以内に投与しなければならない。
だから、脳卒中ではないかと疑いながら症状が消えるのを待っている、
あるいは症状にどういう意味があるのかはっきりわからないままだいじょうぶだろうと楽観している、
あるいはそのほかのばかげた言い訳から手をこまぬいていると、助け船に乗り遅れてしまうだろう。
脳卒中ではないかと思ったら、すぐさまアスピリンを飲み、最寄りの救急病院へ駆けつけること。
病院に着いたら、事はすばやく運ばれる。
診察の順番を決める担当の看護士は、脳卒中の患者を待たせてはいけないと承知している。
ただちに静脈内点滴が始まる。
まず点滴で静脈に糖分と水を送り、薬物治療にそなえて静脈をひろげておく。
つぎに、おきまりの酸素吸入。鼻腔に差しこまれた細い管から酸素が送られる。
それから、神経機能を中心に理学的検査がおこなわれる。
入念に家族歴などを聞いているときではない。
スピードがなにより肝心である。
神経機能の検査で脳卒中と診断がついたら、ただちにCTスキャンで出血によるものか血栓や塞栓によるものかを判断する。
血餅があるとわかったら、それを溶かす作用がある薬はIIPAという。
これはたいてい静脈から入れるが、最近は動脈に注射して、結果が改善されるかどうかを見ることもある。
投与のしかたはともかく、症状が出てから3時間以内にt-PAを投与してもらわなければならない。
この治療で麻痔の後遺症が残る可能性を50パーセント減らすことができる。
この治療の最大のリスクは、投与しすぎると脳内に出血が起こることだ。
CTスキャンで、出血とわかれば、血圧を監視して正常値に維持し、心機能の働きを支える措置をとる。
もちろん、酸素吸入は欠かせない。
脳の出血部位の腫脹を小さくする薬剤を投与することもある。
出血の原因が動静脈奇形あるいは脳動脈癌破裂によるものならば、それをとりのぞく手術の可能性を検討する。
これらはかつては一様に致命的とみなされていた。
だが、今日では、適切な時機に適切な病院にいれば、それがひきおこす脳出血は術中ナビゲーションを用いた顕微鏡下手術でとりのぞくことができるケースもある。
これは画期的な新しい手術法で、高度なコンピューター技術と幾何学原理をもちいて、脳の出血部位の正確な位置を見つける。
精巧な計器と顕微鏡を強力な武器とする手術法は、周辺の健全な組織を傷つけることなく、出血部位だけを修復できるのだ。
脳定位放射線治療の場合は放射線を使う。
顕微鏡下手術と同じやり方で出血部位の位置を特定してから、そこに正確に放射線を当てて、出血している血管を凝固させる。
動脈に細いカテーテルを入れて、速乾性の強力接着剤を使い、出血部位を遮断する方法を導入している病院もある。
血餅による脳卒中だが、t-PAの投与がまにあわなかったとしても、手遅れというわけではない。
低分子量ヘパリン(LMWH)という別の抗凝血剤が投与されることもある。
脳卒中になったあと6ヶ月間、この薬剤の投与をうけた患者は、この治療をしなかった患者よりも31パーセント良好な結果が得られている。
それに、アスピリンを忘れてはならない。脳卒中ではないかと思ったら、ただちに一錠飲むべきである。
2度目の発作をふせぐために、たいていの医師が期限をさだめずにアスピリンの服用をつづけさせる。
心臓疾患の予防には、81ミリグラムという小児用の腸溶性アスピリンが使用されるが、脳卒中のあとは正規の服用量(325ミリグラム)のアスピリンを少なくとも一錠は服用するほうがよい。
カテゴリー:脳卒中
脳卒中の危険因子
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脳卒中をひきおこすさまざまなメカニズムには、共通する危険因子がいくつかある。
それをあげてみよう。
年齢以外の条件はすべておなじだとすると、55歳を過ぎると10年ごとに、脳卒中になる危険性が倍増する。
高血圧をほうっておいたり、長年高血圧だったりすると、動脈の硬化をうながし、加速する。
これは脳卒中の危険因子のうち自分でコントロールできる最も重要なものだろう。
動脈がひっきりなしに激しく脈打つと、破裂する前ぶれである。
心臓病があると脳卒中になりやすい。
今日アメリカでは、心臓発作は原因、予防、自己管理にたいする理解が進んだので、減ってきている。
脳卒中によって死亡した35歳から64歳のアメリカ人の半数、65歳以上では八人に一人に喫煙の習慣があった。
喫煙は頸動脈を狭くする最大の原因である。
タバコに含まれているニコチン、二酸化炭素、タール、樹脂、その他の成分が動脈硬化になりやすくし、その結果、動脈が詰まって脳卒中になるおそれがある。
経口避妊薬を使っている女性の場合、喫煙はとくに命にかかわる。
高コレステロール、トリグリセリド上昇、低HDL(「善玉」コレステロール)、高LDL(「悪玉」コレステロール)など血中脂肪の異常はすべて動脈硬化をうながすので、脳卒中の前ぶれとなる。
食べ物でとる葉酸というビタミンが不足すると、ホモシステインというアミノ酸が血中にたまる。
ホモシステインは動脈をそこない、動脈硬化をもたらす。
これは心臓発作と脳卒中の原因の30〜40パーセントを占める。
ほとんどの医師は、血中のコレステロール・レベルほどひんぱんにはホモシステイン・レベルを検査しないが、この状況はいずれ変わってくるでしょう。
糖尿病で血糖値が高く、とくに高血圧をともなう場合、脳卒中になるリスクが倍になる。
影響は残らないが一度でも一過性脳虚血発作(TIA)が起きたら、将来脳卒中になる危険性が10倍になる。
だから警告のTIAが起こった人は、ぜひともすぐに後述するような再発予防対策を実行してほしい。
心房細動がどのように、なぜ脳卒中をひきおこすかについては、前述したとおりである。
赤血球が多すぎると、血液が濃くなり、血餅ができやすく、脳卒中の前ぶれとなる。
こうした赤血球数の増加は、標高の高いところで暮らしているだけで生じる(酸素が薄く摂取できる酸素が少ないため、
体がそれを補おうとして必要以上に赤血球をつくってしまうのである)。
また、骨髄の疾患(赤血球増加症)によっても赤血球数が増える。
いびき、呼吸が二、三秒間とまる不規則呼吸を特徴とする睡眠時無呼吸も、脳卒中になる危険性を高める。
とくに女性の場合、肥満は脳卒中になる大きな危険因子である。
最近のある調査によると、
肥満の女性あるいは18歳以降に20キロ以上太った女性は、痩せている女性や大きな体重増加のなかった女性にくらべて、脳血栓(脳出血ではない)にかかる可能性が2.5倍とのことである。
きっと考えてもみなかった危険因子だろうが、高齢であろうと若かろうと、首を急激に動かすと脳卒中をひきおこすおそれがある。
側頭動脈炎または巨細胞性動脈炎と呼ばれる、そうまれではない自己免疫疾患も脳卒中にいたるおそれがある。
発症の平均年齢は70歳で、加齢とともに発症率が上がる。
こめかみや頭皮の動脈が炎症を起こし、腫脹し、さわるとやわらかくなり、激しい頭痛や視覚障害をもたらす。
幸いなことに、炎症を起こした動脈の生検で側頭動脈炎と診断がつけば、ステロイドホルモンによる治療によって、脳卒中になるおそれはなくなる。
1970年代や80年代に使われていた経口避妊薬は脳卒中をひきおこしたが、最近のものはエストロゲンの含有量が50ミリグラム以下で、脳卒中をもたらす危険性は無視できる程度である。
しかし、エストロゲンの含有量が少なくなったからといって、喫煙していたのではなんにもならない。
また、わたしは高血圧の女性には別の避妊法をすすめている。
すわってばかりいて運動をしないライフスタイルも動脈硬化の危険因子なので、脳卒中になる可能性が高くなる。
これは自分ではどうしようもない危険因子だが、65歳を過ぎると、男性は女性よりも脳卒中になる危険性が19パーセント大きい。
若いころのほうが、この男女差はさらに大きい。
アメリカの南西部は「脳卒中ベルト地帯」と呼ばれている。
特定の地域の住民になぜこれほど脳卒中が多いのか、はっきりしたことはわからないが、食生活が主因ではないかと思う。
食事の塩分と脂肪分に気をつけ、果物と野菜をたっぷりとること。
アルコールの飲みすぎは、とくにほかの危険因子があると、脳卒中になる危険を高める。
一日2杯以上飲むと血圧が上がり、統計的に見て、麻薬(とくにコカイン)の濫用とおなじく、脳卒中の発症率が高くなる。
脳卒中の場合、家族歴それ自体は危険因子ではない。
両親、きょうだい、その他の近親者に脳卒中になった人がいたとしても、ここにあげた危険因子を無視しないかぎりは、脳卒中になる公算が大きくなるわけではない。
カテゴリー:脳卒中
脳卒中はどのようにして起こるか
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脳に送られる血液の供給が突然遮断されるメカニズムは二つある。
ひとつは、血栓が動脈内の血流を遮断する(こちらのほうが一般的な症例である)。
この血栓はその動脈にできる場合(動脈血栓という)もあれば、体のほかの部分にできたもの(塞栓という)が動脈に達する場合もある。
どちらの場合にも、虚血発作というこの血流遮断が脳の発作の70〜80パーセントを占める。
もうひとつは脳出血で、脳内の動脈が破裂したときに起こる。
では、閉塞性の脳卒中(脳血栓と脳塞栓を総称して脳梗塞という)や出血性の脳卒中にいたるさまざまなメカニズムについて説明しよう。
脳血栓
脳の動脈または脳へ血液を送る頸部の血管(前側の頸動脈、うしろ側の椎骨動脈)の血流を突然遮断する血栓は、ふつう動脈硬化によるプラークの部位にできる。
この動脈の「硬化」は、血管の内壁に脂肪のかたまりが付着するもので、何ヶ月あるいは何年もかかって進行する。
プラークとはその脂肪の層が盛りあがったところだ。この長い血管疾患の最終章が脳卒中である。
脳卒中はたいてい、狭くなった動脈を通る血流がいちばん少なくなる夜中や早朝に起こる。
動脈硬化によるプラークができる危険因子の最たるものは、高血圧、喫煙、きちんとコントロールしていない糖尿病、肥満である。
脳塞栓
脳卒中の5〜15パーセントが脳塞栓によるものだ。
もともと体のほかの部分にできた血餅(塞栓)が血液で運ばれて脳に達し、脳の動脈をふさぐ。
塞栓性脳卒中の重症度は、塞栓によってふさがれた能動脈の大きさによって異なる。
寒栓がひとつだけというのはまれである。
血餅がひとつあれば、ほかにもいくつもできていると考えるほうがよい。
ちなみに、脳へ血餅を運ぶのは動脈だけで、静脈は関係ない。
脚の静脈癌にできる血餅は、最後は脳ではなく肺に達する。
脳にいたる塞栓がもともとできる場所はいくつかある。
なかでもよくできる重要な場所が心臓である。
心臓発作が起こると、2、3日以内に、左心室のなかに血餅ができるおそれがある。
心臓が収縮すると、その血餅の小さなかけらが心臓から出て、循環する動脈に入り、最後にはその動脈の行く先へと運ばれる。
眼球に行くと失明の危険があり、牌臓に行くと腹部が痛む。腎臓に達すると血尿が出る。そして脳に運ばれると脳梗塞になるのだ。
心臓に血餅ができる原因として、心臓発作よりも多いのが心房細動と呼ばれる心臓の不規則な律動である。
心房細動は65歳以上の人たちの約5パーセントに見られ、年間50万人に起こる脳卒中のうち8万はこの心房細動が原因とされる。
この心律動障害はたんに脈がとんだり、多くなったり、速くなったりする程度のものではない。
細動する心拍は異常に不規則で、通常(かならずというわけではないが)なんらかの心臓疾患か、ときには甲状腺機能元進がひそんでいることを示している。
たまには、細動にこれといったはっきりした理由がないこともある。
原因がなんであれ心臓が細動すると、心臓のなかに小さな血餅ができ、脳をはじめ、どこかへ運ばれていくおそれがある。
脳で塞栓になる血餅が心臓の弁膜にできることもある。
問題の弁膜は、リウマチ熱にかかったことのある自前の弁膜の場合もあれば、外科手術で埋めこんだ人工弁膜の場合もある。
この小さな血餅が弁膜に付着してからはがれる。
それが動脈に入って脳にいすわり、脳梗塞をひきおこしたり、静脈に入って腎臓や脚といったほかの器官へ運ばれたりする。
塞栓は、心室癌(大きな心臓発作によって損傷した心筋の風船様拡大)のなかで血液が渦巻いてできることもある。
心筋が収縮したときに心臓から血餅が押し出され、脳の動脈にいすわって詰まり、脳梗塞をひきおこす。
頸部にあり脳につづいている大きな動脈、頸動脈のなかにできた動脈硬化によるプラークから血餅がはがれることもある。
こうしたプラークは聴診器で頸部を診察すれば発見できる。
狭くなった動脈を流れる血液が「ブリュイ(血管性雑音)」という音を発するからだ。
頸動脈に血管性雑音が聞こえたら、非侵襲性の超音波検査(ドップラー法)をする。
頸動脈の潜在的な詰まりを見つけるために、65歳以上の患者にはこの検査をするほうがよいだろう。
この検査でプラークの有無や、とりのぞく必要があるほど大きなプラークかどうかがわかる。
カテゴリー:脳卒中
脳卒中について
私も含め、家族が全員高血圧なので、定期購入しています。
私の血圧も上が170から120くらいに下がり、母は、病院から購入していた血圧を下げる薬を半年後にやめました。
とてもおいしく、無理なく続けることが出来ますよ♪
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アメリカでは毎年50万人以上の人が脳卒中になり、そのうち15万人が死亡している。
この病気になって死をまぬがれた人は現在300万人いるが、そのうちの200万人が手足の麻痔や言語障害の後遺症が残ったり、そのほか神経系のさまざまな障害で不自由な体になっている。
しかし、脳卒中の原因となる危険因子で抑制できるものが数多く判明したことと、画期的に進歩したさまざまな治療法とが相まって、脳卒中による後遺症が減ってきているのは朗報である。
とはいえ、脳卒中については、時代遅れの先入観やあきらかに誤った先入観がまだたくさんある。
たとえば、アメリカの大学生九八人に、脳卒中をもたらすと思う要因をすべてあげさせたところ、半数がストレスこそ最も重大な要因だと答えた。
たしかにストレスは役には立たないが、けっして脳卒中の重大な原因ではない。
糖尿病患者がとくに脳卒中になりやすいことを知っていた学生は4人しかいなかったし、喫煙が主要原因であると知っていたのは三分の一にすぎない。
この若者たちに脳卒中についての知識がないのは、これがつまるところ老人の病気で、若者たちにはもっと差し迫って気になることがあるからだと大目に見てやることもできる。
しかし、脳卒中にかかるのはたいてい中高年の人ではあっても、そのお膳立ては若いころにできてしまっている。
だから年齢を問わずだれもが脳卒中の重大な危険因子のことを知っているべきなのだ。
脳卒中について十分な知識がない点では大多数のおとなもおなじである。
最近の別の研究でも、実際に脳卒中になった患者で、その症状や原因や予防法に通じている人の割合はごくわずかだった。
どうやら、たいていの人が脳卒中についてもっているささやかな知識は、医療の専門家ではなく友人や家族から得たものらしい。
当サイトならば、脳卒中がどのようにして、なぜ起こるのか、脳卒中の症状、危険因子の抑制のしかた、どんな治療をうければ治癒の確率が最も高いか、といったことを理解するのに必要な、ほぼあらゆる情報が得られるだろう。
脳卒中とは 脳には何十億という脳細胞があり、そのすべてがたえず栄養補給を必要としている。
栄養素は、脳の周囲と内部を通り、枝分かれして末端にいくほど細くなる動脈網から、血液によって運ばれる。
そのうち最も細い血管である毛細血管が、脳へ酸素をはじめとする栄養素を送る。この血液の供給が突然遮断されると、その部分の細胞が数分で死んでしまう。
心臓発作で心筋に起こる状態とよく似た、こうした組織の栄養不足状態が「脳発作」、いわゆる「脳卒中」である。
脳卒中は通常、一瞬のうちに起こる発作で、その症状は完全に治ることもあれば、だんだん悪化して、麻痺が残ったり死にいたったりすることもある。
発作が起こった時点で、そのどちらのケースになるかを予測するすべはない。
だから、あきらかに脳卒中だとわかる症状が始まったら、かならず最悪の事態を考えて、ただちに医師の診察をうけるべきだ。
適切な診断をしてすぐに治療を開始することが、完全に回復するか麻痔の後遺症が残るかの分かれ目、生と死の分かれ目となる。
突然視野がかすむ
脳卒中の症状と重症度は、脳のどの部分から出血したか、どのくらいの範囲がやられたか、どのくらいすみやかに治療を始めたかによって違ってくる。
つぎのような症状が突然あらわれたら、脳卒中の疑いがある。
・体の片側の顔、腕、脚の脱力感や麻痺。
・思いあたる原因のない激しい頭痛。
・言葉が出てこない、言われていることを話したり理解したりしにくい。
・視野がかすんだり、ものが見えにくくなる。
・理由もなくめまいがする、よろよろする、突然転ぶ。とくに、前にあげた症状のいずれかを併発しているとき。
キーワードは「突然」である。
症状が最低15分以上つづいたら、ただちにかかりつけの医師の診断をうけるか救急病院へ行く。
重大とは思わずに翌日になってしまったら治療の好機を逸してしまう。
脳卒中のおよそ3分の1が、数日、数週間、あるいは数カ月前に、「小発作」が起きている。
腕か脚から突然力が抜けたように感じたり、言葉が不明瞭になったり、ものが見えにくくなったりするが、数分間か数時間つづいただけで、24時間以内に完全におさまる。
このような発作を一過性脳虚血発作(TIA)というが(「虚血」というのは血流が低下すること)、これはもっと大きな発作の前ぶれである。
こうした警告の発作があったら、ただちに医師の診断をうけること。
TIAなのか本格的な脳卒中なのかは、桐眼の医師しか判断できない。
症状がすっかり消えたからといって、「何事もなかった」と思おうとしてはならない。
第二ラウンドのノックアウトパンチが待ちかまえているのだ。
こうした症状があったら、かならず医師に話すこと。
カテゴリー:脳卒中
脳出血(出血性脳卒中)
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脳卒中の10パーセントが出血性、すなわち、脳の内部または周囲の動脈が破裂して、周囲の脳組織に血液があふれでることによるものである。これを脳内出血という。
脳の表面の血管から、脳と脳をおおうクモ膜のあいだのスペースに出血した場合を、クモ膜下出血という。
動脈が破裂する原因で最も多いのは高血圧である。
治療しないではうっておくと血管壁にたえまなく高い圧力が加わって血管壁が弱くなってしまうのだ。
頭部の負傷も原因のひとつになることがある。
また、脳の動脈が先天的に弱い人もいる。
長年にわたりそうした弱い血管に血液が流れ、とくに高い圧力がくわわると、血管がどんどんふくらんで、ついには動脈癌という小さな嚢ができる。
動脈癌はたいてい症状がなく、突然破裂する。
だから「時限爆弾」になぞらえられてきたのである。
運がよければ、動脈瘡は破裂せずに数時間、ときには数日間も血液が漏れるだけということもあり、その場合は外科手術がまにあい、治療できる。
動静脈奇形(AVM)という、もうひとつの先天性血管異常も出血性脳卒中をひきおこすおそれがある。
AVMは脳内の異常な血管群で、動脈癌と違って、破裂する前に、てんかんのような発作、その他の神経障害といったさまざまな慢性の症状があらわれる。
脳動脈瘡もAVMも、時機を逸せずに診断がつけば、外科治療が可能である。
原因(血栓、塞栓、出血)がなんであれ、脳卒中の最終的な結果は、問題の血管の大きさと位置によって違ってくる。
動脈が非常に小さければ、損傷する脳の範囲も小さいので、回復はたいてい早く、ときには完治することもある。
問題の動脈が大きいほど、症状はひどく、身体障害が残ったり死にいたる危険が大きくなる。
脳卒中の治療法:出血か梗塞かで対処が分かれる
症状から脳卒中が疑われると、医者は神経機能の検査をおこなう。
小さなハンマーで軽くたたく、
筋肉の強さや言語能力を検査する、
目に光を当てる、
皮膚を針で刺したり脱脂綿でさわって感覚をチェックする、
話をさせてつじっまが合っているか調べる、といったものだ。
まず最初に診断するのは、脳卒中かそうでないかということである。
脳卒中だとなると、つぎに、脳の血管が出血しているのか詰まっているのかの判断が重大となる。
血栓や塞栓によるものであれば、血液を薄くするこうぎようけつ抗凝血剤を処方することになるが、もし脳出血だったら、抗凝血剤は出血を助長してしまい、命にかかわる。
どちらの脳卒中なのかを見きわめるには、通常つぎのような特別な検査が必要である。
適切な診断が命を救い、誤った診断は死につながるおそれがある。
こうした検査が終わってからおこなう検査で、最も重要なのがCTスキャン(コンピューター断層写真法)である。
これで脳を見て、脳梗塞か脳出血かを見分ける。
MRI(核磁気共鳴画像法)をおこなうこともある。
この検査で、脳のなかで実際になにが起こっているのか、とくに損傷した部位の正確な位置と大きさについて、さらに情報を得る。
MRIは非常に感度がよいので、細い動脈に病変があるときはとくに有用である。放射線に被曝することもない。
MRA(核磁気共鳴血管造影法)はMRIよりも新しい検査技術で、血管そのものの画像を見て診断する。
障害のある動脈の正確な位置を特定したうえ、脳循環の状態についてくわしい情報を示してくれるので、いずれその動脈にとってかわることのできる側副循環(補助的な血行)があるかどうかがわかる。
MRAの開発によって、侵襲的な血管造影法(後述)をおこなう必要性が減った。
前にも述べたように、脳卒中は脳内だけでなく頸動脈の病変からも起こる。
頸動脈超音波検査は、血管からの音波を記録し、その血管が詰まっているかどうか、詰まっているならどの程度かを示す非侵襲的な検査技術である。
経頭蓋ドップラー検査(TCD)も非侵襲的な検査技術である。頭蓋骨に小さな探針を当て、その下の動脈の血流を測定する。
持ち運びできる装置なので、ベッド脇で脳卒中の進行具合をモニターして、治療効果をたしかめることができる。
陽電子放出断層撮影(PET)は最近よく使われる検査技術である。
脳の代謝を調べて、血行障害のあと、脳のさまざまな部位の組織がまだどのくらい働いているかを示す。
血管が詰まってしまっても、破壊されたと思われていた部分になんらかの機能が残っているのがわかることもある。
キセノンCTスキャンと放射性核種SPECTスキャンも、脳内の血流を測定する技術である。
前者は不活性ガスのキセノンを使用し、後者は原子量99の放射性核種テクネチウムを使用する。
脳血管造影法は、侵襲的な検査技術だが、リスクは大きくない。
通常、脳内の血管障害を特定する最後の頼みの綱である。
太い動脈(たいていは脚の付け根の大腿部の動脈)に造影剤を注入し、それが脳へ運ばれる。
この検査法は心臓の冠状動脈造影法と似ている。
頸動脈スキャンや経頭蓋ドップラー検査とくらべて、この脳血管造影法は費用がかかる。
現在、ほとんどの神経外科医が頸動脈スキャンかMRI検査の結果をもとに手術をする。
一般的にいって、血管造影法をおこなうのは、この二つの非侵襲的検査の結果に食い違いがあった場合だけである。
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脳卒中の後遺症とリハビリ
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脳卒中の後遺症で身体に障害が残ることはかつてほど多くはないものの、まだかなりある。
とりわけ多いのは、体の片側または一部の麻痔、失語症、学習障害、記憶障害、運動能力の喪失、行動や感情の変化などである。
脳卒中後のリハビリは、この数年でかなり進歩した。
麻痔の後遺症が残った人が施設に閉じこめられたり、自宅に閉じこもって忘れられた存在になったりということはもうない。
リハビリ科では健康管理のさまざまな専門家たち - 医師、理学療法士、作業療法士、看護婦、ソーシャルワーカー、言語療法士、通常医療や代替医療の専門家 - の技能を結集して、いろいろな方法で患者の手助けをしてくれる。
脳卒中の患者で、自分で服を着たり椅子から下りたり食事をしたりといった基本的な作業をできなかった人が、こうした献身的なスペシャリストたちによる治療のおかげで見違えるほど機能を回復した例を、数えきれないくらい見てきた。
筋力、目と手の協応、入浴や調理に必要な技能は回復可能な場合が多い。
こうしたリハビリ・プログラムの目標は、できるだけ自立して、活動的で生産的な生活にもどれるようにすることである。
リハビリは入院中から始まる。
退院後は、自宅であろうと、どこか都合のよい施設であろうと、適切な場所で適切な治療チームとともにリハビリに励まなければならない。
病院では、脳卒中の後遺症で体が不自由になった人は、病院付属の、回復期の患者のための予後保養施設や長期ケア施設に行く。
そこでは有能な療法士たちが患者一人ひとりに特有の問題を見きわめ、それを治すことに専念している。
そして、機能が最大限改善されてから、自宅にもどり、地域の機関が提供している理学療法を継続してうけている。
脳卒中について覚えておきたいこと
1 脳卒中には2つのタイプがある。
脳のある部分に血液を送っている動脈が詰まったために、脳への血流が遮断されて起こるもの(脳梗塞)と、
脳の血管が破裂して出血したために起こるもの(脳内出血、クモ膜下出血)である。
2 脳卒中の治療は、血流の遮断によるものか出血によるものかによって異なる。
そのどちらかを最も早く知る最善の方法は脳のCTスキャンである。
3 脳卒中の症状は突然あらわれる。おもな症状はつぎのようなもの。
突然、とくに体の片側で、顔や腕や脚の力が抜けたり、感覚がなくなったり麻痺したりする。
言葉が出てこなくなったり、言葉を話したり理解するのが困難になったりする。
突然、とくに片方の目の視力が落ちる。
突然、原因のわからない激しい頭痛がする。
理由なくめまいがする。体のバランスや機能の協応を失う。
4 脳卒中は緊急に治療を要する病気の最たるものである。
脳卒中ではないかと思ったら、すぐに病院に駆けつけること。
脳に回復不能な損傷を残さないようにするのに欠かせない処置は、症状が出てから3時間以内に始めなければならない。
5 脳卒中の危険因子はたくさんある。
なかでも重要なのは高血圧、糖尿病、心臓疾患、そして、高コレステロール値、肥満、運動不足といった要因である。
これらをコントロールすれば、脳 卒中になる危険性を低くすることができる。
6 心臓の不規則な律動である心房細動は脳卒中の大きな原因だが、ワルファリンや、それよりいくぶん効力は少ないがアスピリンによって血液を薄くすれば、そのリスクを減らすことができる。
7 動脈硬化によるプラークは、無症状のまま首の頸動脈を狭くするおそれがある。
医師が頸部を聴診器で診察すれば、動脈が狭くなっているかどうか発見できる。
動脈の60パーセント以上が狭くなっていたら、このプラークを切除することで脳卒中を予防できる。
8 脳虚血発作が起こったら、3時間以内に静脈か動脈に、血餅を溶かす薬t-PAを注射すれば、長期にわたり体が不自由になる危険性を減らすことができる。
9 脳虚血発作が起こったら、アスピリンのような抗凝血剤をずっと服用すれば、再発の危険性を減らすことができる。
10 献身的で有能な専門家によるリハビリで、麻痔など脳卒中の後遺症を改善できる。
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