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前立腺肥大について
中高年男性注目のハーブサプリメントです。
ドイツでは医療機関で処方されるほど効果があると聞き、ぜひ父にプレゼントしようと購入しました。
父が前立腺肥大のため、試しに使用させてみました。元々、軽症状でしたが、最近特に調子も良いようです。継続してみようと思います。
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女性の卵巣と男性の前立腺では、老化にたいする反応のしかたが違う。
卵巣は、閉経期に入るとホルモン(エストロゲン)が激減して、順調な周期で生理をもたらしたり骨粗鬆症を予防したり腔のうるおいを保ったりするのに必要な働きが不十分になる。
いっぽう前立腺は、いかなるホルモンもつくることはないが、加齢とともに肥大する。
閉経も前立腺肥大も予防する手だてがない。
どんな女性も50歳に近づくと更年期になる(これには不平を言っても始まらないし言い訳もきかない)。
男性は、30歳では10パーセント、50歳では50パーセント、70歳では80パーセント、そして85歳までには90パーセントの人が前立腺肥大になる。
良性前立腺過形成(BPH)と呼ばれる状態である(過形成というのは正常細胞の数が異常に増加することをいう)。
前立腺が肥大するかどうかは、性交渉の多少とは関係ないし、パイプカット、酒の飲みすぎ、喫煙、肥満などとも関係ない。
これらはほかの疾患の重大な危険因子ではあるが、前立腺の肥大をもたらすことはない。
前立腺はホルモンはつくらないものの、精液をつくる。
精液は、そのなかで移動する精子の動きを活発にする。
この機能を支配するのが男性ホルモンのテストステロンで、前立腺の大きさもこのホルモンによって決まる。
前立腺肥大はホルモンには影響をあたえないが、生活の質に影響をおよぼす。
女性の更年期症状がホルモン補充によって緩和されるのにたいして、前立腺肥大の症状に悩む男性は、ごく最近まで、肥大した前立腺を手術で切除してもらうしかなかった。
だが、この方法はだんだんおこなわれなくなってきている。
いまは、症状の緩和に効き目のある薬剤や治療法がいくつかあるからだ。
前立腺肥大の症状や現在おこなわれているさまざまな治療法を理解するには、そもそも前立腺がどのような仕組みになっていて、
どこにあり、それが肥大するとどうなるのか、一応のことを知っておくほうがよい。
正常な前立腺は殻つきのクルミくらいの大きさで、かたちもクルミに似ている。
ほかの多くの器官とおなじく被膜で包まれている。
重さはおよそ20グラム。骨盤の内側、膀胱のすぐ下にある。
膀胱からペニスの先まで尿を運ぶ管、尿道の根元から3センチくらいのところまでを取り巻いている。
前立腺がなぜ加齢とともに肥大するのかはわかっていないが、テストステロンの分泌や働きとなんらかの関係があるのはほぼ間違いない。
前立腺が肥大すると(グレープフルーツくらいの大きさになることもある)、尿道を圧迫して、膀胱からの尿の流れをさえぎる。
尿が支障なく体外に排出されないので、尿が膀胱にたまって膀胱が膨張する。
前立腺肥大に関わるメカニズムがもうひとつある。前立腺には収縮したり弛んだりする筋線経が含まれている。
前立腺が肥大すると、この筋肉が膀胱の頸部を締めつけて尿の流れを邪魔する。
カテゴリー:前立腺肥大
前立腺肥大が引き起こす症状
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尿が出にくい、残尿感がある
我慢できない尿意が突然起こる。膀胱が満杯になって、腎臓がつくる尿をもう一滴も受け入れられないからである。
尿の勢いが弱く、排尿の途中でとぎれる。尿の勢いをきめる尿道が狭くなっているからである。
排尿のはじめに、尿が出にくい。膀胱は「放尿しろ」と信号を送っているのに、閉塞された尿道を尿が通るのにしばらくかかるからである。
あきらかに「し終わった」はずなのに、まだ膜胱に尿が残っている感じがする。
就寝後、ひんぱんに目がさめる。
一時間おきくらいということも多い。すでに満杯になっている膀胱に腎臓が尿を送りつづけるので、「放尿しろ」という信号をたえずうけとっている状態にある。
ところが、正常であれば尿をするたびに膀胱がからになるが、前立腺が肥大していると膀胱からあふれた分しか放出できず、何度も起きることになる(利尿剤を服用したときとは違う。利尿剤を飲むと、腎臓が尿をつくりすぎ、それが次々に膀胱へ送られてくるので、膀胱がすぐ満杯になってしまう。この場合は、前立腺肥大のように膀胱からあふれた分だけではなく、膀胱を満杯にしている多量の尿を排出する)
尿に血が混じる。
肥大した前立腺が鬱血するからである。膨張した血管から尿に血が漏れることがある。
排尿のとき焼けるような痛みや苦痛がある。
膀胱が膨張するほど尿がたまった状態だと、細菌に感染することがあるからだ。
この状態は、細菌がいすわって増加するのにうってつけだ。
腎臓から膀胱へ送り出されたあとすぐに排出されれば、尿に細菌がやどる可能性は低い。
こうした症状のいずれかが進むようだったら、前立腺肥大以外の原因も考えられるので医師に相談すること。
尿路感染症の場合も、尿が近い、
尿意を我慢できない、排尿時に不快感があるといったおなじような症状をひきおこす。
血尿は腎臓か膀胱の病気によることもある。
カテゴリー:前立腺肥大
前立腺がんについて
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前立腺がんがアメリカ人男性のがんによる死者数に占める割合は、肺がんについで2番目である。
前立腺がんはほかのタイプのがんとは違い、早期の治癒できる段階ではふつう症状が外にあらわれない。
しかし一度がんがひろがると、冒された器官に痛みが生じる。
この悪性腫瘍はとりわけ骨に影響をおよぼしやすく、背骨に関節炎とは違う正体不明の痛みがあった場合、その原因となっていることが多い。
自覚症状の出る前に 早期の前立腺がんはふつう症状があらわれないので、自分から探さなくてはならない。
前立腺がんの診断は、通常は医師の手袋をはめた指と、血液が必要になる。
多くの場合医師の指は、硬く不規則なこぶのあるがん性の腺を探りあてる(正常な前立腺はやわらかくなめらかである)。
PSA(前立腺特異抗原)検査は、前立腺だけがつくりだすこのタンパク質の血中濃度を測定するものだ。
PSAの数値はがん患者のほか、前立腺肥大や前立腺に感染症を起こしている場合でも高くなる。
現在、泌尿器科医のあいだでは、PSAの数値が高い人のうち前立腺がんがある人は30パーセントにすぎないのだからこの検査は不要だ、と考える人が増えている。
また実際に前立腺がんがある人の3パーセントは、PSA値が正常である。
この検査については、主治医と相談されるとよいだろう。
前立腺の大きさや硬さになんらかの疑いがあるとき、あるいはPSAが疑わしいときには、経直腸的超音波検査をおこなう。
直腸にさしこんだ器具で前立腺に音波を直接当て、そのエコー・パターンをコンピューターで映像化し、異常がないかどうか調べるのだ。
疑わしい発見があれば、通常は前立腺の生検がおこなわれる。
最近になって医師たちがもちいているPSAの改良版は、PSAタンパク質の遊離した一部もいっしょに測定するというものだ。
遊離したPSAが全体の25パーセントより少なければ、がんの可能性は高くなる。
この検査は、まだどちらともつかない患者に針による生検をおこなう必要性を減らしてきた。
生検はがんが存在しているかどうか、それが攻撃的か成長が遅いかを教えてくれる。
その結果と患者の年齢、全般的な健康状態を勘案して、どんな治療をほどこすかが決められる。
治療法は選べる
前立腺がんの診断は比較的やさしい。
どのような治療がベストかを決めるほうが大きな問題だ。
その決定は、腫瘍の大きさ、段階(前立腺の境界を越えてひろがっているかいないか)、細胞の活動ぶり(比較的不活発か、それとも急速に増殖しているか)、あなたの年齢(高齢であるほど治療は慎重におこなうべきだ)によるが、
ほかのなににもおとらず重要なのは、ライフスタイルと、あなた自身の好みや意志である。
治療の内容を決めるにあたっての大きな問題は、がんがまだ小さくて早期の段階にあるときに生じる。
以下に選択肢のいくつかをあげてみよう。
ほうっておく
年齢が70代もしくは80代で、がんが小さく攻撃的でないなら、あなたが生き延びられる見込みは高い。
多くの医師や高齢の患者たちが(とりわけがん以外にも重い病気をわずらっている場合)、外科手術や放射線よりも、この「がんとともに生きる」道を選ぶ(「がんとともに生きる」にはある程度の心構えが必要だが、ヨーロッパ、とくにスウェーデンではこうした腫瘍へのごく一般的な対処法である)。
いったんこの道を選ぶと決めたからには、定期的かつひんぱんにかかりつけの泌尿器科医の診察をうけて、がんが不活発な状態にあることを確認する必要があるだろう。
あなたが若く(たとえば70歳以下で)よい健康状態にあるなら、がんとその周辺の組織を外科的にとりのぞく(前立腺全摘出術と呼ばれる)のが最良の選択だろう。
腫瘍がかなり大きい場合は手術できるとはかぎらないし、すでにひろがっていれば確実にむりである。
外科治療の利点は、成功すればがんとすっぱり手を切れるということだ。
不利な点はその副作用にある。
この手術はつねにインポテンツという結果を招いていたが、それは手術のあいだに、前立腺の近くの勃起をつかさどる神経が除去されるか傷つくかしてしまうためだった。
しかし、ジョンズ・ホプキンズ大学のパトリック・ウオルシュ博士によって開発された「神経を温存する」技術を使えば、40〜70パーセントの男性が勃起能力を保つことができる。
それでもインポテンツのおそれがすっかり消えるわけではない(この合併症を治療する方法はいくらもある。最も新しいのがバイアグラだ)。
術後のもうひとつの合併症は、失禁、つまり尿をためておけなくなることである。
たいていは数週間でふたたびコントロールできるようになるが、100パーセントとはかぎらない。
最後にもうひとつ、根治的な前立腺全摘出術はかんたんな手術ではなく、そしてこれはどんな手術にもあてはまることだが、あなたが麻酔に耐えられないおそれもある。
あるいは輸血が必要になるかもしれない。
血栓症、感染症、肺炎を起こすかもしれない。
はじめから心臓の状態が悪化していれば、心臓発作におそわれるかもしれない。
だからこの方法をとろうとするなら、先にまず入念な検査をおこなうことだ。
適切に選ばれた患者の大多数は首尾よく手術に耐えられるし、長期的な結果もかんばしいものとなる。
腫瘍がまだ局所的であり、それでも治療を要するが、あなたが手術をしたくない、あるいはがんが摘出できないという場合には、放射線療法がある。
高エネルギーの放射線はがん細胞を殺し、腫瘍を縮小させる。
最も単純な治療法だ。
もしうまくいけば、その後10年間の生存率と副作用は外科手術のそれに匹敵する。
もし放射線を選ぶなら、かならず前立腺の放射線照射に習熟した専門家から治療をうけるようにすること。
前立腺がんの放射線治療には二種類あり、ときには併用されることもある。
二つのうちひろく使われているのは外部放射線照射だ。
標準的な療法よりも三次元等角外部放射線照射がおすすめです。
これはコンピューターでがんの位置を正確に割り出して多数のX線ビームを直接当てるという、より強力な治療法である。
この方法だと、標準的放射線照射にくらべて炎症、下痢、インポテンツ、失禁といった結果をともなうことなく、大量の照射が可能になる。
6週か7週のあいだ、週に5日診療所に通い、一日に1回、15分ほどつづけておこなわなくてはならない。
もうひとつは内部放射線照射で、超音波の誘導によって放射性物質の小片をがんに冒された前立腺のなかに直接、あるいはその周辺に埋めこむものだ。
この方法は近接照射療法と呼ばれ、1時間から2時間の手術をともなう。
大量の放射線を照射する高エネルギーの小片を入れたあと、数日後にとりだすか、あるいはこちらのほうが多いけれども、低エネルギーの小片を永続的に埋めこむ場合もある。
内部放射線を選んだからといって、心配にはおよばない。
ほかの人に放射線をまき散らすわけではないのだ。
この療法の成功の鍵となるのは小片を正確な位置に埋めこむことで、それには技術と経験を要する。
うまくいけば副作用は最小限にとどめられる。
多くのがんセンターでは、患者によって外部放射線と内部放射線を組み合わせて使っている。
もしがんがひろがっていれば、あなたの選択肢はかなり限られてくる。
この段階での治療は、あなたの痛みを抑え、悪性腫瘍がこれ以上散らばるのを遅らせる方向で進められる。
通常はこの段階で腫瘍を宿している骨への直接的な放射線照射がおこなわれ、さらに抗テストステロン性のホルモン剤が投与されるだろう。
前立腺がんはある程度この男性ホルモンに左右されるからだ。
こうしたホルモン剤(一ヶ月か3ヶ月おきに注射され、しばしば毎日の経口薬で補われる)が発見される以前は、
テストステロンの生産を抑える唯一の方法は、手術で畢丸をとりのぞくことだった。当然ながらこれはいまではずっと少なくなっている。
ホルモン療法は通常、性衝動の減退や胸が大きくなるといった女性化の副作用をともない、2、3年後には効果が薄れてくることが多い。
治療についてひとこと。
現在、アメリカの泌尿器科医のなかには、前立腺がんの大半は進行が非常にゆっくりしていて患者はたいてい他の原因で亡くなるので、注意深く観察しながらほうっておくことをすすめる人たちもいる。
だが、ある患者の前立腺がんがどのような進行を見せるかだれにも予測できない以上、わたしとわたしの患者の大半は運を天にまかせる気にはならない。
患者たちはがんにかかっているとわかった場合にはほぼかならず治療を望む。
たとえ統計がどうであれ、だ。
しかし、あなたがどうするかは、主治医と相談のうえ、ご自分で決めるべきだろう。
さらに新しく実用化されつつある技術に、免疫システムを刺激することで、がんを抑制しつづけるというものがある。
前立腺がん細胞にたいする特定の抗体が注射され、理論的にはその悪性の組織に一直線におそいかかっていくのだ。
予防は最善の治療である。
保証のかぎりではないけれども、前立腺がんにかかる危険は、低脂肪で、野菜やトマト(リコピンが豊富に含まれているため)、全粒の穀物、果物、大豆をたっぷりとる食生活によって減らすことができるとわたしは考えている。
多くの医師の信じるところでは、この病気がアジアでは欧米よりも少ない理由はこうした食生活にあるのだ。
中国人や日本人の男性が生国を離れてアメリカに移住し、以前の食習慣を捨ててこの国の食事をとるようになると、前立腺がんの発症率はアメリカ人のそれにおとらず高くなる。
最近の調査では、セレンの血中濃度が高い人は、低い人にくらべて前立腺がんの発症率が低いという。
だからセレン剤を摂取するようにとアドバイスするのはまだ早すぎるだろうが、将来さらに信頼できる実験結果が出るかどうかに目を光らせておく必要はある。
カテゴリー:前立腺肥大
前立腺肥大の症状を和らげる方法
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あなたに前立腺肥大があって、さまざまな症状に悩まされていると仮定してみよう。
生活の質を脅かすようなことがないかぎりは、なにも大げさに考えることはない。
夜中に2度か3度起きることが唯一の不満の種だという人がたくさんいる。
排尿のあと、また眠りにもどるのになんら支障はなく、血尿が出たことも感染症にかかったこともないという患者には、前立腺肥大とつき合って暮らしていくようにと助言している。
しかし、もっとひどい症状に悩まされている場合には、緩和のたしになる治療法がいくつかある。
数年前までは、前立腺肥大と診断されて、障害が生じるほどの症状があったら、ほぼ確実に、最終的には手術をうけることになった。
最も一般的な外科手術は、ペニスから尿道へ挿入した器具で前立腺を「切除」するというものだった。
尿道を通りにくくさせている周囲のよぶんな組織を削りとり、尿道を通過できる尿の量を増やすのである。
だが、運悪く前立腺が肥大しすぎていて、この手術がむりなときは、開腹手術をうけなければならなかった。
これは腹部を切開する本格的な手術で、外科医が直接骨盤から前立腺をとりだし、じかに目で見ながら邪魔な組織を削りとった。
では、最近の治療傾向はどうか。
まずごく常識的な助言をする。
尿意のために一晩じゅう寝られないなら、就寝間際に水分をとらないこと。
また、夜中にひんぱんに起きなければならない場合は、枕もとの電気をつけるよりも足もとの小さな常夜灯をつけておくこと。
夜中に、たとえほんの数分でも明るい光をあびると、脳がメラトニン(睡眠にかかわるホルモン)を分泌しなくなるので眠れなくなるおそれがある。
前立腺に炎症があって(前立腺炎)、ひんぱんに尿意があるだけでなく排尿のとき焼けるような痛みがあるなら、アルコールを避けること。
カフェインには利尿作用があるので、コーヒー、紅茶、清涼飲料水、チョコレートを減らすこと。
患者によっては香辛料のきいた食べ物が事態を悪化させることもある。
便秘もよくない。
寝る前に風呂に入るのは、前立腺の平滑筋をゆるめる効果がある。
すわった姿勢をあまり長時間つづけない(とくに自転車に長時間乗るのはよくない)。
最後に、射精すると前立腺の鬱血が緩和される。
前立腺が肥大している男性は、急性尿閉を起こし、突然まったく排尿できなくなる危険性があるということを覚えておこう。
腎臓が膀胱へ尿を送りつづけているのに、肥大した前立腺が排尿をさまたげるので、そこから先へ出ていかなくなる。
尿がたまって膀胱が膨張し、膀胱の不快感がますますひどくなる。
これは七転八倒の苦しみで、最寄りの救急病院に駆けこまなければならないほどの緊急事態である。
病院では、尿道から膀胱へカテーテルを挿入して尿を排出させる。
多くの風邪薬に含まれている鬱血除去剤のエフェドリンは、すでに肥大している前立腺の平滑筋を収縮させて、急性尿間をひきおこす危険性を高める。
アレルギー反応の治療によく使われていて、多くのせきどめや風邪薬にも含まれている抗ヒスタミン剤は、膀胱の収縮を弱めるので尿が停留してしまう。
緑内障の治療薬にも同じような副作用をもつものがあるので、前立腺に問題があることを眼科医にかならず告げること。
前立腺を肥大させるメカニズムのひとつが男性ホルモン、テストステロンの作用である(なんらかの理由で、40歳前に畢丸をとってしまい、テストステロンの分泌がとまってしまった男性は、前立腺がんにも前立腺肥大にもならない)。
このホルモンの活性分子であるジヒドロテストステロン(DHT)が正常な前立腺組織の生成をうながす。
プロスカー(フィナステライド製剤)はDHTの過剰分泌を阻止し、前立腺がそれ以上肥大するのをふせぐだけでなく、肥大した前立腺を小さくする。
(DHTの分泌低下は前立腺肥大だけでなく、はげにもよい。そこでFDAは、はげの治療薬として、1日1ミリグラムという弱いタイプのプロスカーも認可した。その処方薬は「プロぺシア」という)
ヨーロッパの研究者やアメリカの代替医療の施術者の言い分だが、ヤシ科の植物ノコギリヤシの実のエキスのほうがプロスカーよりも安価で、
前立腺疾患の症状の抑制効果はプロスカーにおとらないし、その抑制メカニズムもおなじだとのことである。
ヨーロッパの文献には、この効果を実証する研究報告がいくつかあるという。
だが、ノコギリヤシは症状を緩和してくれるにしても、プロスカーのように肥大した前立腺を小さくしてくれるわけではない。
ノコギリヤシだけでは十分な効巣があがらないとして、イラクサ科の薬草をくわえる自然療法医もいる。
こうした薬草がプロスカーにまさる利点は、安価だということと前立腺特異抗原(PSA)レベルを低下させないということだけである。
侵襲性をできるだけ少なくしたこうした治療法のうち、ひろくおこなわれているものをいくつかあげてみよう。
高温度治療(経尿道的マイクロ波高温度療法、TUMT)が、いちばんうまくいく可能性があり、人気もある方法である。
ペニスから尿道にカテーテルを入れて、前立腺に直接マイクロウエーブを当て、熟をあたえてよぶんな組織を小さくする。
治療時間は一時間くらい。
経尿道的穿刺針療法(TUNA)という局所治療法もある。
尿道に内視鏡を入れて、二本の小さな針を周囲の前立腺組織に刺し、高周波エネルギーで前立腺組織を熱変成させる。
TUMTもTUNAも外来でうけられる治療法である。
2、3日カテーテルを入れたままにしておかなければならないが、その日のうちに帰宅し、翌日には仕事にもどれる。
いっぽう、TURPは通常3日くらい入院を要する。
TUMTやTUNAによる症状の改善は、TURPをうけたあとほど劇的なものではなく、長期的な効果もまだはっきりしていないが、少なくとも2年間は症状が緩和される。
レーザー治療も外来でうけられるが、全身麻酔を要するし、1週間から10日間、カテーテルを入れたままにしておかなければならない。
ペニスに小さなレーザーを入れて、前立腺組織に直接レーザー光線を当てるので、ごく少量だが出血する。
わたしが話を聞いた泌尿器科医の大半が、このレーザー治療をTUMTほど高く評価していない。
経尿道的電気蒸散治療(TVP)は新しい治療法で、電流でよぶんな前立腺組織を蒸発させる。
全身麻酔か腰椎麻酔を要し、2、3日入院しなければならない。
TUNAの場合もそうなのだが、TVP治療のあと、逆行射精(精液が膀胱に逆流してしまってペニスから出ない)の後遺症が残ることもある。
TVPのほうが合併症が少なく、出血も少ないし、費用も入院日数も少ないので、やがてTURPにとってかわる治療法になるにちがいないという考え方がひろまってきている。
経尿道的前立腺切開(TUIP)は、前立腺の肥大が大きくなりすぎていない場合におこなわれる。
数ヶ所小さく切開し、尿道に圧力を加えて、その切開したところからよぶんな前立腺組織を押し出す。
バルーン拡張術は、数年前にブームになった。
心臓の冠状動脈の血管形成術とよく似ている。
尿道にバルーン(風船)カテーテルを入れてふくらませ、尿道の細くなった部分をひろげる。
長期的な効果がよくなかったので、もうあまりおこなわれていない。
強力超音波治療(HIFU)は、直腸から、強力な超音波を当てて前立腺組織を破壊する。
これらの治療法のうちどれが最善かについては、泌尿器科学会でまだ意見が、致していない。
しかし現在のところ、TURPよりもTVPを選ぶ泌尿器科医が多い。
TURPが最も長期的効果を期待できるのだが、とりわけ健康がすぐれない高齢者には、リスクをともなうおそれのある手術を要するからである。
前立腺肥大について覚えておきたいこと
1 前立腺肥大は、早ければ三十代に始まることもあり、七十歳ころにはほとんどの男性がかかる。
2 前立腺肥大のさまざまな症状は、
(a)前立腺が肥大して尿道が狭くなり、尿の流れをさえぎる、
(b)前立腺の平滑筋が収縮することから生じる。
3 前立腺肥大は、進行しても前立腺がんにはならないし、性機能に影響をおよぼすこともない。
4 前立腺肥大には外科手術を要するケースは少ない。
プロスカーのような新しい薬や、アルファアドレナリン作用遮断薬を利用できるようになったからである。
5 薬物療法で症状が緩和されなかった場合には、よぶんな前立腺組織をとりのぞく。
侵襲性の少ない新しい治療法がいくつかある。
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